流氷の上でタンゴ

軽やかに生きたい

Brotmesser: ブラウザ履歴を要約するツール(のプロトタイプ)

問題

ブラウザ履歴をなんとかしたい。

調べものをすることが多いと、あれやこれや、ブラウザのタブをどんどん開くようになってくる。

後でチェックしようと思った記事もとりあえずタブで開くからタブは増加する一方で、タブを30~60個常時開きながら作業していると、当然ながら能率も悪くなってくる。

かといって、頻繁にタブを消すと、「あー、あれはどこのページで読んだんだっけ…?」という時に不便だ。なお悲惨なことに、調べるべき事象の件数が増えてくるとそもそも何を調べたかすら思い出せなくなってしまう。標準の履歴はお世辞にも使いやすいとはいいがたい。読んだページをいちいちブックマークしたりクリップするのにも限界がある。

ブラウザ履歴にはお宝が詰まっているはずなのに、人間が使いやすいようにできていない。

どうにかできないものか。

そんな悩みを解消するため、ブラウザ履歴を要約するツールBrotmesser(仮)*の試作版を開発した。

さしあたり、要約機能がある程度形になったので公開紹介してみる。

プロトタイプ

試作版の仕様

  • 機能:日ごと、アクティビティごとのサマリーを出力

    • ブラウザ履歴とページタイトルからキーワードを抽出・サマライズ

  • 出力形式:マークダウン

  • 使用言語:Python

  • 対応ブラウザ:Firefox

出力

出力をマークダウンエディタで開いて確認してみる。2017.1.5のデータを試しに出力してみた。

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Daily Summaryに表示されているのは抽出されたキーワード。この一覧をもって要約とする。数字はキーワードごとに計算されたスコア。高いほど重要度が高い。

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構造:一日のブラウザ履歴がクラスターごと、アクティビティごとに分割されている

 

 

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アクティビティ内でのキーワードのスコア。

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アクティビティ内には閲覧したページのタイトルとURLが表示される


 

といった構造のマークダウンが出力される。

細かい部分のブラッシュアップはまだまだ必要だが、基本機能のデモとしてはよいだろう。
 

ターゲット

ブラウザを利用して調べものをする人。

大量の調べものをする際に、いちいちメモを残すのは非常に億劫である。特に調べものが膨大であればあるほどコストは跳ね上がる。そこで、このBrotmesser(仮)を検索するフェイズとまとめるフェイズを分離することができる。出力されたマークダウンを整えれば、あら不思議、ちょっとした調査資料のできあがり(というようになると嬉しい)。

 

今後の展望

とりあえず、ネイティブ環境で動くソフトにするのか、ブラウザの拡張機能にするのか、はたまたWebサービスにするのかについては未定。とりあえず自分が普段使いできるようなレベルになるまではやるつもり。

*Brotmesser 【独】パン切り包丁。ブラウザ履歴を食べられるように程よいサイズに切り分けたいとの願いを込めた命名